風土の素晴らしさを体験することが、ふるさとの活性化に繋がる|「天空の森」田島 健夫氏へインタビュー|Experience|SAISON Luxury Lounge
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Trip & Travel

鹿児島

天空の森×セゾンのふるさと納税

風土の素晴らしさを体験することが、ふるさとの活性化に繋がる|「天空の森」田島 健夫氏へインタビュー

2020年にスタートした「セゾンのふるさと納税」。

「日本のすべての地域がふるさとになることを願って」をテーマに「旅」や「体験」という視点から地域の魅力を切り取り、全国各地の自治体と独自の取り組みを行っていきます。

第一弾として、鹿児島県霧島市のプライベートリゾート「天空の森」を舞台に、「ふるさととはどのようなものか」というテーマで、創業者である田島 健夫氏にお話を伺いました。

風土に没入する。それは、心地よい贅沢。

ふるさとの活性化に繋がる。鹿児島県霧島市の「天空の森」。

いくつかの山で構成されるこのリゾートには、たった5つのヴィラしかありません。

それぞれのゲストルームはプライバシーが保たれている一方、大自然との濃密な距離感は森の息づかいまでもが聞こえてくるようです。

わかりやすい派手さや華美な装飾はありませんが、月明かりの庭で静かに温泉に浸っていると、季節や大地を凝縮したような豊かさが心を満たしていきます。

それはまるで風土に没入するような体験で、この国の豊かさを感じる贅沢な時間でした。

 

ふるさとへ、ようこそ

岸田 今回は「セゾンのふるさと納税」で、日本各地の風土をご紹介したいと思ってお邪魔したのですが、空港からヘリコプターで桜島を周遊し、空から直接「天空の森」にアプローチしたのには驚きました。新燃岳(しんもえだけ)のカルデラは凄い迫力ですね。なぜ、今回ヘリコプターでのツアーを用意してくださったのですか?」

田島 今回“ふるさと”というキーワードをもらったとき、いま取り組んでいる「3D観光」を体験して欲しいと思ってご用意したんです。もともとは自分のふるさとである霧島や南九州を上空から眺めてみたいと思ったのがはじまりです。それで10年以上前から少しずつ計画を練って、協力してくれるパートナーを見つけ、ヘリポートも準備してきました。7人搭乗できるジェットヘリなので、飛行中も安定していたと思います。

岸田 はい、パイロットや同乗してくれたスタッフの方のガイドもとても興味深く、飛んでみてはじめて気付かされたことがたくさんありました。上空からこの土地を眺めると河と畑の距離感や、道と山間の立体感がつかめて面白かったです。田島さんはどんな気付きがあったんですか?

田島 例えば九州といえば焼酎が有名ですが、実は北側の福岡県や佐賀県は日本酒の酒蔵も多いのです。日本で最南端の日本酒の自然蔵は熊本県の「亀萬酒造」さんで、そこから南では天然醸造の日本酒は造られていなくて、県境から南側は焼酎が圧倒的に多くなるんです。同じ九州なのに、日本酒と焼酎の文化に分かれているのはなぜなのか。そこにあるのが九州山地で、きっと日本酒に必要な麹菌があの山を越えられなかったのではないか。気温や気候の違いだと頭ではわかっていても、実際に上空から見てみるといろいろな想像が膨らんできます。ふるさとを紹介するのにヘリコプターはちょうど良いのです。

岸田 なるほど。たしかに鳥と同じような視点になって大地を眺めてみることで、改めて見えてくるものがありますね。日本各地のさまざまな場所を上空から眺めるというのは、新しい旅の提案だと思います。

 

自然が贅沢になってしまった

田島 ちなみに、今回「天空の森」を取材していただいた理由はどのようなところにあるのですか?

岸田 「セゾンのふるさと納税」を進めていくうえで、あらためて“ふるさとってなんだろう?”と考えてみたんです。以前も一度滞在させていただいたときに、この圧倒的な大自然のなかで温泉に浸かって、本当の静寂というものを実感することで束の間の休息を得た思いがしました。客室も決してブランド家具や高級なオーディオが並ぶわけでもないのに「豊かだな」と感じたんです。木を切って組んだだけのように見える椅子も、聞けばスイスの天才時計師フランク・ミュラーさんのパーティを開催したときに椅子が足りなくて思いついたものだとか。他所から買ってもってくるのではなく、その土地にあるものでもてなす気持ちがどこか懐かしく、みなさんにご紹介したいと思ったんです。

田島 それは嬉しいですね。わたしたちだけでなく、この活動に力を貸してくれている地域の人々にも励みになると思います。わたしは常々人間とは窮屈な生き物だなと思うんです。「ドレスコードは裸」という強烈なキャッチコピーも、ここに滞在したファッションデザイナーの方がおっしゃった言葉なんです。温泉に出たり入ったりしながらボーッと過ごしていたら、何度もバスローブを脱いだり着たりするのが面倒になって裸で過ごしていたと。ここでは、会社での肩書きや日頃の立場を脱ぎ捨てて、心から寛げたと喜ばれました。それには人の気配を感じさせないことが大事です。自然に触れると人間らしさのようなものが取り戻せる気がしませんか?

岸田 たしかに、キャンプやたき火などもそうですが、いま自然に触れることはとても贅沢だと感じている人が多いように思います。自然に没入するような体験は、どこか田島さんのおっしゃる「人間性の回復」に通ずるものがあるのかもしれません。

田島 いま、手紙からメール、SNSへと進化し、コミュニケーションのスピードが速くなっていますね。連絡をしたら、すぐに返事が欲しくなる。しかし、自然はそうはいきません。木が生長するのを急ぐことはできないのです。冬になれば春の暖かさを待ちわびるしかない。これが自然なのです。そういう意味では、便利さから離れて裸になって、自分をリセットするような体験が必要な時代ともいえます。それならここは最適のチョイスだと、自信を持ってお客様をお迎えしています。

 

幸せな人を増やしたい

田島 ふるさとって、人によってそれぞれあると思うんですが、場所に限らず「その人にとってかけがえのない大切な場所」のことだと思うんです。それは言い換えれば帰りたくなる場所。僕なんかは霧島の大自然の中で育って、学校も生活もずっとこの場所だったからここがふるさとになるわけですが、フランスで暮らしている娘にとってはどちらもふるさとといえるのかもしれない。そして、どちらの場所も大切な帰る場所になる。都会で暮らし、田舎に帰る。田舎でリフレッシュしたら、また都会に帰る。帰りたくなる場所があるって、素敵なことだと思いますね。そんな場所が日本中に増えたら幸せでしょうね。

岸田 久しぶりに実家に帰ると最初は寛ぐのですが、美味しいもの食べてのんびりしているとだんだん退屈になってきて、仕事のアイデアを思いついたりするとそわそわしてきて自宅に帰りたくなるんです(笑)。あれってある意味幸せなことですよね。考えたこともなかったな。

田島 それは幸せ者ですよ。ふるさとに帰るといまの自分を客観的に把握できて、課題が見えたりやるべきことが整理されたりするのでしょうね。“帰りたい”と思える場所があるということは幸せなことなんですね。「天空の森」も誰かのふるさとになれたら、それは最高の褒め言葉かもしれません。

岸田 まさに「日本のすべての地域がふるさとになることを願って」という我々の想いに繋がる気がします。またこの場所に帰ってこられるのが楽しみです!

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